昔と比べると現在はチョコレートの健康や美容効果や効能が注目されていますね。その理由は原料のカカオに含まれているカカオポリフェノールによるものです。ですが、ここ最近カカオのタンパク質であるカカオプロテインについても研究の結果わかってきました。
ではカカオプロテインにはどのような効果や効能があるのでしょうか?
カカオプロテインとはその特徴について
カカオプロテインはその名の通り、カカオに含まれているタンパク質です。ただし以前は日の目を見ることはなく、それよりもカカオポリフェノールの研究が進められて多くの健康や美容効果がわかってきました。
ですが、その研究の中でカカオポリフェノールの健康効果では説明がつかないものがあり、カカオプロテインが注目されました。
このカカオプロテインは他のタンパク質とは違い、一部が難消化性(消化がしにくい)という特徴がありますが、どのような効果をもたらすのでしょうか?
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カカオプロテインの効果効能!
カカオプロテインの一部が難消化性ということは、他のプロテイン(タンパク質)には見られない傾向です。一般的なタンパク質やビタミンなどの栄養素は胃や小腸で消化・吸収されてしまいます。
ですが、カカオプロテインの多くは胃や小腸を通り抜けて大腸まで届き、腸内細菌のエサとなって整腸作用を及ぼすことが期待されています。つまり便通改善の効果があるのです。タンパク質ではありますが食物繊維のような働きをするわけです。
またカカオプロテインは「便のかさ増し効果」も期待されています。実は「便のかさ増し」は便秘改善にもつながっています。
現代の食生活は太りやい傾向にありますが、実は「やせている人」も多く、このような人たちは食べる量が少ないことで便の量も少なくなり、それが原因で便秘になる人もいます。
実は便秘は「体内に溜めない」というだけでなく、「便のかさを増す」ことが重要で、カカオプロテインを摂取することで便のかさを増す効果があり、
現代型の便秘では、食べる量が少ないことにより便の量が少ないことが、便秘の原因と考えられ、「溜めない・詰まらせない」以前に、「(便の)かさを増やす」ことが重要な意味を持っています。カカオプロテインは摂取することで、便のかさを増やす効果を持っということでも便秘の改善に期待がされています。
参照:「チョコレート摂取による健康効果研究成果発表会によるカカオプロテインの便通改善効果」
便秘はさまざまな問題を引き起こす
厚生労働省の調べによると日本で便秘に悩んでいる人は約480万人で、そのうち約320万人が女性です。「たかが便秘」とあなどってはいけません。便秘はさまざまな悪影響を及ぼします。
体内の老廃物が便によって外に出るはずが、体内に溜まることで肌荒れにつながりますし、近年は大腸がんによる死者が増えていますが、原因のひとつに便秘が挙げられています。
このような背景もあり、大腸まで届く珍しいタンパク質であるカカオプロテインは注目されています。
腸活ブームにチョコレート
最近は腸内フローラのバランスを整える「腸活」がブームになっていますね。この腸活は腸を活発にして便秘を解消するという目的だけではありません。
- 糖尿病やメタボなどの病気
- ストレス耐性(ストレスに耐える力)
- うつなどの脳や精神状態に関わる病気
- 美肌
など全身の健康や美容に深く関わっています。つまり、「腸内フローラのバランスを整える(腸内の善玉菌を増やす)ことが全身の健康につながる」わけです。
実は人の体の免疫システム全体の70%が腸に集中してると言われています。腸内の免疫の主な働きは3つあり、
①腸内に入ってきたものを免疫細胞が認識
②免疫細胞が腸内に入ってきたものの無害、有害を判断
③無害なものは受け入れ、有害な場合は免疫細胞が攻撃
と言われています。正常な人でも毎日3,000~4,000個発生すると言われているがん細胞が生じる場所もほとんどが腸内の粘膜からといわれています。
そのような病原菌や有害菌などの外敵を素早く感知し、攻撃し、排除するため免疫細胞が24時間365日、常に腸を守り続けなければなりません。つまり腸が人の体で最大の免疫器官なのです。
この腸内というのは小腸でなく大腸です。この大腸を活発にするには大腸まで届くカカオプロテインが有効です。チョコレ-トには食物繊維も含まれているので、カカオプロテインとダブルの効果で腸内環境を整えてくれるので腸活につながります。
腸活のためのチョコレートの選び方
チョコレートを購入する際は何でも良いというわけではありません。市販のチョコレートの多くは砂糖が一番多く含まれています。このような商品はカカオの量が少ないため、カカオプロテインの量も少ないです。
そこでおすすめなのが、カカオ分(カカオマスやココアバター、ココアパウダー)が多い高カカオチョコレートです。カカオ分が70%以上のチョコレートのことですが、最近はスーパーやコンビニでもカカオ分が70~95%位の高カカオチョコレートを購入できるようになりました。
チョコレートの効果を得るためにも、ぜひ高カカオチョコレートを選んで食べる習慣をつけましょう。
まとめ
カカオポリフェノールの研究途中で、どうしてもポリフェノール効果とは説明がつかないという理由で注目されたカカオプロテイン。
小腸までで吸収・消化されてしまう一般的なタンパク質と違い、一部が難消化性で大腸まで届くというのが特徴です。
食物繊維のような働きをして大腸にいる善玉菌のエサになり⇒腸内環境が改善される⇒便秘の改善につながると言われています。
また免疫の70%は腸に集まっていると言われているので、大腸を活発にする「腸活」は健康になるうえで必要なことです。
ぜひチョコレートやココアを飲んでカカオプロテインを摂るようにしてください。ただし、一般のチョコレートやココアではなく、カカオ分が70%以上の高カカオチョコレートや余計なものが混ざっていないピュアココアを飲むようにしましょう。
ただ、カカオはカロリーが高く、脂質が多いので1日の摂取量はチョコレートで25g~50gまでにしてください。(板チョコ1枚が100g)
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