ビーントゥバーとは?普通のチョコレートと違いとおすすめのダークミルクについて

現在チョコレート業界で注目されているキーワードが「Bean to Bar(ビーントゥバー)」です。聞いたことがある人も多いかもしれませんが、詳しく説明できますか?

東京の注目のお店とともにビーントゥバーのチョコレート一般のチョコレートとどのように違うのかについて詳しくなりましょう!

Bean to Bar(ビーントゥバー)とは?注目される理由

Bean to Bar カカオ豆

Bean to Bar(ビーントゥバー)とは製造者がカカオ豆(Bean )から板チョコレート(Bar)まで、一貫して手掛けるスタイルのことです。

具体的にはセレクトしたカカオ豆ローストし、作り手が考える配合や製法で板チョコレートを作ることを言います。近年、日本国内でもビーントゥバーのチョコレートへの関心が高まってきていて、新しい作り手も増えています。

ここ数年、カカオ豆産地品種に注目する流れも生まれてきていますが、生産地消費地をつなぐキーワードとしてもBean to Barは注目されています。

個性的なビーントゥバーの作り手

ビーントゥバーはカカオ豆自体が持つ個性とその風味を生かす工程にこだわった作り手が多いです。また異業種から参入する人も増えてきており、従来のチョコレート作りにとらわれないアイデアで個性を出した商品もあります。

アメリカでは比較的小規模生産のこだわりのあるビーントゥバーチョコレートを「Craft Chocolate(クラフトチョコレート)」と読んだりパッケージに「Small Batch(スモールバッチ)」と記載したりするなど、大量生産のチョコレートと区別することがあります。

実際に東京の青山で全国各地のクラフトチョコレートが一同に集まる!「クラフトチョコレートフェスティバル」が開催されたり、東京の世田谷区の池尻には「CRAFT CHOCOLATE WORKS」というBean to Barチョコレートをメインに製造、販売しているチョコレート工房があります。

Bean to Barの先駆け

1990年後半に登場したサンフランシスコのシャーフェンバーガーがアメリカでのBean to Barの先駆けと言われています。2000年代になると、続々とBean to Barの作りてが登場して今では全米各所に広がっています。

そのスタイルもさまざまで、あえて古い機械を使ったり逆にIT技術を駆使してチョコレートを作りを行ったりするところもあります。

一方でフランスの老舗ショコラトリーボナやベルナシオンなどによって、味を追求してカカオ豆のローストから手掛けるチョコレート作りが行われてきました。なかでも2014年に130周年を迎えたボナはショコラティエ自らカカオ農園まで足を運んで豆の検査や選別にかかわり、現地の状況改善にも取り組んでいる数少ないショコラトリーです。

最近ではカカオポッドからカカオ豆を取り出すところから始める「Pod to Bar(ポッド トゥ バー)」に取り組むショコラティエやカカオの樹の生産、管理から行う「Tree to Bar(ツリートゥーバー)」と呼ばれる取り組みを行うメーカーもあります。

さまざまな進化、広がりを見せるBean to Bar

Bean to Barのチョコレートはシングルビーンといわれる単一産地のカカオ豆で作られることが多いですが、異なる産地のカカオ豆をブレンドして作られることもあります。いずれも、そのカカオ豆の特長を最大限に生かすために、作り手それぞれが工程や配合に創意工夫をこらしています。

そうしたBean to Barのチョコレートはカカオ豆の個性や風味を味わうために比較的シンプルなものが中心ですが、最近では各メーカーがよりオリジナリティのあるチョコレートを目指し、Bean to Barの世界は多様な広がりを見せています。

例えば、カカオ豆の発酵過程における工夫があります。カカオ豆を発酵させる際の攪拌かくはん回数や発酵日数を変えることでその違いをたのしむといったユニークなアイデアなど、新しい技術でこれまでにはないチョコレート作りに取り組むメーカーもあります。

またチョコレート粒子を粗めに仕上げて食感を残し、それを含めてチョコレートの新しい味わいや個性として楽しむ商品も出てきています。

さらにBean to Barの作り手が、板チョコレートを最終形態とせずに、ひと手間加えてドリンクやボンボンショコラ、ケーキなどのチョコレート商品を作るケースも増えてきています。

その他カカオ豆を1つの食材としてとらえる傾向も出てきていて、香ばしく焙煎したカカオニブを袋や瓶に詰めた商品も見かけるようになってきました。

このようにBean to Barの楽しみ方はさらに多様化してきていて、そうしたさまざまな商品を扱う専門店が世界各地に広まってきています。

Bean to Barの最新トレンド「ダークミルク」

最近では新しいタイプのミルクチョコレートである「Dark Milk(ダークミルク)」と呼ばれるチョコレートが少しずつ広まってきています。

普段食べている一般的なミルクチョコレートカカオ分が30~40%程度で砂糖が多く、比較的しっかりとした甘さがある味わいです。

一方、ダークミルクはカカオ分が約50%以上あり(なかには60%以上の商品も)、ほろ苦いカカオ風味が味わえるビタータイプのミルクチョコレートといえるものです。このような商品はカカオ豆から板チョコレートまでの製造や、配合を工夫できるBean to Barならではの新しい味わいです。ダークミルクはアメリカで多く作られる傾向がありますが、最近は日本でも見かけるようになってきました。

まとめ

Bean to Bar(ビーントゥバー)のチョコレートはカカオ豆(Bean:ビーン )から板チョコレート(Bar:バー)まで、一貫して手掛けるスタイルです。そのため機械で大量生産する一般のチョコレートよりもかなり高い金額ですが、製造者それぞれのこだわったチョコレートを食べる楽しみがあります。

最近では多種多様なBean to Barのチョコレートが販売されていて、東京以外にも全国に専門店が増えてきています。

ぜひ一度こだわりのチョコレートを食べて自分の好みを見つけてくださいね。

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